先生ブログ
梅雨入り~ルソーの言葉~
代表
2015年06月09日 1:03
こんにちは、塾長の中山です。
梅雨に入ります。みなさん視界が悪くなりますし、雨音で車の音なんかも聞こえにくくなるから、学校の行き帰り、塾の行き帰り、気を付けて歩いて下さい。
社会科見学・キャリア教育の話を展開しながら、今日は皆さんに一つ偉人の言葉を紹介したいと思います。
ジャン・リュック・ルソー(18世紀のフランスの哲学者)
「子供を不幸にする一番確実な方法は、いつでも、なんでも手に入れられるようにしてやることである」
ルソーが生きていた時代は18世紀ですから、今から300年前にも、甘やかされた子供が駄目になって行くことが今と変わらずに問題になっていたということですから、なかなか感慨深いものがあります。
ルソーに関しては社会の授業や倫理の授業で「社会契約説」や教育書の「エミール」なんかでみなさんも目にする機会があると思います。
まあ本人自体はいろいろ問題のある人だったエピソードも多いですが、言っている内容は流石だとしか言いようがありませんよね。
家庭や塾で置き換えてみれば、全ての子供に起こる問題アクシデント、例えば学校の勉強が分からない、塾の宿題が出来ない、そういったことを全部先回りして 周りの大人が解決してしまうことが、一番子供をダメにする。そういうことですよね。
手を出し過ぎることで、自分で解決する「意欲」も「能力」も育たない、これは一番大人が我慢しないといけないところです。
塾で言えば、個別指導で習っているのに伸びない、(タジュクであれ当塾であれ)というパターンの子がいますが、完全にこの「過保護」パターンです。駿英ゼミナールでは子供とご家庭との面談後、クラス授業に代わってもらいます。そうすると変わるんですよ。
ずっと補助輪を付けたままだったり、お母さんが後ろを持ってあげていてはいつまでたっても一人で自転車に乗れるようなりません。
それと同じで「どこまで教えてあげるのか」そして「どこから自力で解かせるのか」これが肝心です。
ここら辺を よくよく考えながら教えてゆく、また講師間で相談する、そういった作業をしながら指導に当たっていかないと
なかなか どんな子も伸ばしてゆくことは簡単ではありません。
今目の前にある問題を解けるようになることが目的ではありません。
「初めて見る」「難しい」問題なんて、勉強に限らず 君たちが生きてゆく人生の中でいくらでも出会うわけです。そういった問題に自分で取り組めるようになることが大事なんです。
そして問題を自分で解決できないと手に入らないものは沢山あります。
その時に全部 先生に教えてもらう、全部お母さんに助けてもらう、欲しいものは全部用意してもらう、出来ないわけです。大人になれば。
だから勉強は手段なんです。ストレスのかかる嫌な問題に立ち向かう、自分で解決できるようにする。練習です。大したことないですよ。慣れていけば。楽しくなりますよ。
そういった子供の「欲しいものを手に入れるために問題を自分で解決する練習」を取り上げることが、一番子供を不幸にする。成長させない。
ということをルソーは言っているんだと思います。
ですので皆さんのことが嫌いで私は厳しいことを言うわけでも、課題を渡しているのでもないんですよ。他の先生だってそうですよ。
やっぱり 皆さんが 本当に自分が欲しいもの、やりたいこと、なりたいもの、が出来たときに、それを自力で手にすることが出来る力を、 ちょっとずつでいいので しっかり作っていきたいという気持ちで、涙をこらえて、、、先生たちも課題を出したり、厳しくするんですよ。
もちろん、君たちのお父さんお母さんも同じですよ。嫌いでうるさくなんて言いません。
気になるし、なんとか良くなっていってほしい、成長してほしいから色々言うんですよ。
そして言われるうちが花です。
それではまた。みなさん足元にくれぐれも気を付けて。
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