先生ブログ
<人の成功を支えてくれるもの②>
坂本英司(木崎校舎塾長)
2015年06月29日 5:23
こんにちは。
坂本英司です。
先日当塾の生徒にブログを見たと言われました。
ひっそりと書いていたのでなぜ気が付いたのか不思議ですが、
楽しみにしているとのことなので、
多少でもやる気を出してもらえるならば。。
そして気が付いたら今日も太陽が眩しい(笑)
とうとう期末テストですね。
何人かの生徒は早朝から当塾で自習をしています。
みなさんの努力はきっと報われると信じています。
それでは第2章に進みます。
<第2章>
ある時、不良グループが学校の昼休み時間中・校外学習中と
2日連続で大事件を起こした。
その事件にAは関わっていなかったのだが、
なぜか犯人グループにAの名前も含まれていた。
「俺はやってません。」
「嘘をつくな。隠れてつるんでただろ!むしろお前が黒幕じゃないのか?」
「違います。犯人探しより、再発させないことを優先すべきでは」
「シラを切るのか!お前たちは自分さえ良ければ何でもいいんだな!」
教師たちには何を言っても通じなかった。
後日、学校に呼び出されたのは親子総勢で10数名。
職員室の隣の会議室で話し合いが始まった。
「おたくらの教育ってどうなってるんですか?」
開口一番、先生たちに罵声を浴びせたのは不良グループのボスママだった。
「あんたたちがビシっと言えないからウチの子が好き勝手するんじゃない?」
これには先生たちも驚きの表情、呆れた表情を並べ、
「しかしですね、我々は生徒の面倒を何でも見れる訳じゃありませんから。」
「そうやって体を張れないから子どもたちにナメられるんでしょうが!」
責任の押しつけ合いが十数分間続く中、Aの母はずっと黙っていた。
「そもそもあんたに担任をしてもらいたくなくてもこっちは選べないから!」
「わ、私だって、好きな生徒を選べるわけじゃありませんから!」
「××先生、今の発言は訂正しましょう。」
「す、すみません、でも。。」
その時だった。Aの母が手を挙げて言った。
「あの、他の親御さん方もいろいろお伝えしたいことがあると思いますが、
私から、一言だけよろしいでしょうか・・。」
今まで何も発言しなかったAの母に、皆が一斉に顔を向けた。
「…この子は小さなころから誰にでも優しくて、
どんな子にでも偏見をもたないで、平等に接して、
お友達に困ったことがあったらなんでも助けてあげて、
時に損をしてまで庇ってしまうような、そんな子なんです。
本当はこんなことをするような子じゃないんです。
何でも自由にさせてきてしまった私がすべて悪いんです。
責めるならどうかこの子ではなくて私を責めてください。
本当に、済みませんでした。」
そう言ってAの母は泣き崩れた。
その後、白けた雰囲気の中、生徒たちはひと通り謝罪を済ませ、
話し合いは終了した。
Aはこれまでの母に対する態度を振り返った。
「A、学校はどう?楽しい?」
「別に。」
普段母に何を言われようとも全く気にも留めていなかった。
「A、今日は代表リレーで3人も抜かしてすごかったね!」
「あっそ。」
仕事の合間を縫って母が授業参観や体育祭に来ても無視していた。
いろいろと思い返せば、Aの周りには自分のことを
気に掛けてくれた人が何人もいたことに気づいた。
「俺が気づかないふりして甘えてただけだった。。」
Aにとってこの出来事は人生の分岐点となった。
(第3章に続く:来週の土曜日に更新)