先生ブログ
勉強する理由
2019年10月15日 0:36
こんにちは、中山です。
今日、小5の男の子の生徒が「勉強は嫌いだ」「中学でもやらなきゃいけないなら小卒で良い」という発言をしているのを見かけました。どうやら 宿題を忘れ、講師に注意されている中での発言のようでした。かなり叱られていましたが、役割分担として、
授業後その子を呼んで話をしました。
勉強をする理由はいろいろと答えられますよね。 やらないといけない理由って様々あります。 ただ、今日の子には どうしても嫌ならやらなくていいよという話をしました。意外そうな顔をしていました
彼は最近は習慣が弱くなっていて、だらけた習慣になりつつあるところだったので、そういう時期ってやらなくていい理由を探しますよね。その子は武道をやっている子だったので、空手と一緒だよ、やりたくないならやらなくていいという話をしました。 でも、たかだか勉強程度から逃げた子ってなるよね、と言うと、えっ!、という顔をしました。
君は空手を面倒だって理由で辞める子をどう思う?
だせえなって思う、と彼は言いました。なんで?
大変なことから逃げてるだけって かっこ悪いから。
そうか。でも君も勉強から逃げるんでしょ?面倒くさいから。
彼は黙っていました。
今は勉強だけど、江戸時代の武士だったら 剣道なんだよ。みんなが同じ長さの剣で修行をする。同じルールだからこそ比べられる。ルール制限のある中で、これだけ技を磨いているってことは、沢山練習ができる人なんだな。ってことは人格的にも能力的にも優れているんだ、っていう「ものさし」になるんだよ。そんな立派な人ならうちで是非召し抱えたいってなるわけ。
一程度の信用 ということだよ。
それが今の日本だと 勉強なんだよ。全員やってる義務教育でしょ? 剣ではなくて。
だからこのルール内で これだけ頑張れたなら、うちの高校来て良いですよ。うちの大学来て欲しいですよ。 一緒に仕事しましょう。個人個人の性格はもちろん大事だけど、一発で分かりやすい「物差し」なんだよ。勉強頑張りましたっていうのは。 みんな好きじゃないんだから。でも、それを頑張れるんだから他のこともきっとやれる人なんだなって、信用ができるでしょ。
あと、将来仕事やったって勉強して成長してゆくものだからね。それを見て、これぐらい頑張れてる人なら出資しますよ、お金出すから頑張ってください、って応援する人が現れたりもするんだよ。だから全員参加の物差しなんだよ。勉強は。
しかも、たかだか 勉強なんだから、大したことない。剣と違って失敗しても死なない。でも、こんな大したことのない競技の中ですら 理由付けて 頑張らない。 そんな子を、だれが応援するの?信頼する?
総理大臣が 漢字苦手ですって言ったら、どう?任せられる?
「ちょっと嫌だ」
そしてなにより自分が知ってるから。逃げたってことを。
この先の人生で 自分で ずっと勉強できないとか、逃げたとか考える時間がもったいないし、勉強出来ないからあれも諦めようっていう制限が出来ちゃうかもしれない。 もったいないよ、そんなのは。
逆に勉強なんて、やろうと思えば僕はやれますよって言って片付けられたら、楽でしょ。そうしたら、他のことも軽く出来るようになるよ。
だから、たかだか勉強なんだよ、これ位は軽くできますよ。軽くできるようになりますよ僕は、ってなって欲しいんだよ。駿英の先生達はね。
でも、君がやりたくないならやんなくてもいい。やれるのにやらないんだからもったいないけどね。 本当はやれると思うよ。やるんだったら応援するよ。どうする?
彼はそのあと自主的に残って やっていなかった宿題を終わらせてから帰りました。
「終わらせる方が気持ちいいですね。来週はやってきます」
長くなりましたが何が言いたかったかというと、教育に携わるうえで一番大事なことは、子供と正面から向き合う。ということだと、しみじみ感じました。担当の講師もしっかり叱ってくれたから、私も話が出来ました。うちの先生達は子供たちと沢山面談をしますし、
社会科見学やキャリア教育も評価して頂いてますが、一番は子供だましではなく真剣にコミュニケーションをとるということが、何よりも駿英ゼミナールの強みだと考えています。本気で話をしてこちらの本気度が伝われば 時間はかかっても伝わるものです。 生徒の人数は多くなってきていますが、始めたころの気持ちを忘れずに、今後も一人一人と向き合っていこうと思います。
(最後の写真は先生達のある日の勉強会のものです。先生達も勉強してますよ。一緒に頑張りましょう)